何度も行きたい翡翠海岸。
日本の国石、翡翠は海で拾える宝石です。
昭和初期まで日本の翡翠の産地は忘れられ、古墳で出土する翡翠も国外のものではないかと思われていました。
新潟県糸魚川市小滝川は翡翠産地として有名で、流域での鉱石採取は禁止されていますが海に流れ着いた翡翠は拾うことができます。

海といえば磯の匂いと芋洗いのような人混み という関東の海水浴場と比べると、見通しの良い広々とした浜辺。
写真の外にはパラソルをたてて昼寝してるおじさんがいました。日本のハワイ(プライベートビーチ)か?と思うくらい綺麗な海です。

自分で見つけた翡翠はかわいくて仕方がない。写真では上品でしっとりした色合い石肌感が伝わらないかもしれないけど、実際にかわいい。
下3つは瑪瑙。大きくて透明な瑪瑙を見つけるとテンションが上がります。
水着にTシャツで浜辺を散歩しながら石を拾って、暑くなったら海に入って遊び、疲れたら陸にあがってお茶とポテトチップで一休み…最高の休日です。
…海中にいる時に風が強くなると人間の頭ほどの石が波で巻き上げられて、ちょっと命の危機を感じることも。

小さい石ばかりだけど。
運良く琅玕(ろうかん)と言われる透明感のある高品質の翡翠を見つければその価値は数十万以上になることも!

5cmくらいの大きめ翡翠。あまり翡翠が拾えなかった日、駐車場で翡翠取りのおじさんに「3つセットでメルカリより安くするよ!」と譲ってもらいました。ダイビングして海中の石を拾っているそうです。
ビーチコーミングが趣味で浜辺で貝殻を拾うのは女性の方が多いように思いますが、翡翠拾いはなぜか男性が多く、遠方から来る常連さんも多いようです。
女性の方が男性より微妙な色彩の差に敏感で、それは木の実など食用植物採集をする役割だったためだそうですが、翡翠に関しては男性の目は鋭い。ヒスイハンターという言葉があるくらいで、彼らの目には獲物に見えているのでしょうか。

桃色がかった石、たぶん桃簾石(チューライト)とたぶん木が化石化した珪化木。

古来から怪我や病気に効くと言われる姫川薬石。
など、興味深い石が色々あります。
なんと、ルビーやサファイアも稀に落ちているというからびっくりです。
宝石品質の透明なものではないですが、見せてもらった石ははっきり赤と青が出たコランダムでした。

そしてネフライト。ジェイド/硬玉に対して軟玉と言われ、これも翡翠とも呼ばれます。
せっかく拾った石を眺めて楽しむだけでなく、穴をあけたり加工もしたい。
小さい穴ならダイヤモンドビットとルーターを使うのが手っ取り早いですが。

今回は大きめの穴。
比較的柔らかく割れにくく加工しやすいと言われるネフライトに、高さ2cm 直径約5mmの穴をあけていきます。

コストも考慮して電動ドリルと銅管とカーボランダムを使用します。カーボランダム(炭化ケイ素)はダイヤモンドに次ぐ硬さのモース硬度9-10。
銅管とカーボランダム粉によってモース硬度6-6.5のネフライトを削るのです。

適した研磨剤の粒度がよく分からなかったので#180#280#600#1500などブレンドしたのでそんなにコスト安くもなかった(でも何度も使えるから…
やはり粒が大きめ、#180-280くらいメインの方が早く削れるんじゃないかと思います。
銅管は糸鋸で使いやすい長さに切って電動ドリルにセット。

研磨剤と水でペーストを作って銅管につけながら削ります。
ベビーオイルの方が研磨剤が流れにくい説も見ましたが水の方が後片付けも楽かなと思います。
古代人が用いたのもこの方法で、竹と石英の砂などで硬い翡翠に穴を開けて勾玉を作ったそうです。
貫通しきらない翡翠の穴に「ヘソ」がのこったものが遺跡から発見されています。

なかほどで折れてしまった円柱状の「ヘソ」
途中、研磨剤をせっせと足して穴は深くなってるのにあまり削り粉が出ないな?と思ったら銅管の中いっぱい泥状になってドリル側にあふれてた。その後は楊枝で時々つついてそうじしました。

貫通して石笛(磐笛)の完成です。
素朴で奥深い音色に心が鎮まり遠い海に想いを馳せるのです😌