お題「私のおすすめレシピ」
身近に生えている雑草、カラスノエンドウが食用になるときいてずっと気になっていました。
群を抜いて色鮮やかな赤紫色の花、優美な羽型の葉、見た目からしておいしそう。
先端から2〜3つめくらいまでの若いやわらかな葉を摘んでおひたしに。
クセのない味わいですがほうれん草や小松菜と比べると草っぽい口にかかるかたさが。もっと若い葉を厳選して、巻きひげもとった方がよりおいしくなったかも。
花の後には小ぶりですが立派な豆がつきます。
近所の川辺ではマメ科の仲間、ナヨクサフジが大群落を作っていました。
河原で採ってきた野生の豆たち。
左上 カラスノエンドウの豆 右上 カラスノエンドウ
右下 スズメノエンドウ
真ん中と左下、房状の花をつける在来種のクサフジと思ってとってきましたが調べてみると、ヨーロッパからの帰化植物ナヨクサフジのようです。
葉はカラスノエンドウに似て少し細長く、豆はカラスノエンドウそっくり。
レンゲ、カラスノエンドウ、ナヨクサフジといったマメ科植物の根には空気中の窒素を固定して栄養にする根粒菌が共生しています。ナヨクサフジは緑肥として、家畜の飼料としてヨーロッパで利用されてきました。日本でもヘアリーベッチとして種子が販売されており、野生化したものが河原のナヨクサフジです。
普通に人間も食べられるかと思ったナヨクサフジですが、検索すると毒性ありとの情報が!
ナヨクサフジはシアナミドという物質によって他の雑草を抑制する他感作用(アレロパシー)を持っていて、これが家畜が大量に食べた時の中毒の原因にもなるのではないかと疑われていると。
このシアナミドはカラスノエンドウやそら豆にも含まれていますが、ナヨクサフジはそれらのマメのおよそ2倍の量が含まれています。
少量なら問題ないのかもしれませんが、食べるのはやめてナヨクサフジは見て楽しむだけに。
4-5 cmに成長したカラスノエンドウの実は見た目はりっぱなサヤエンドウです。かじると甘みのある豆の味と香りがしますが、筋ばって固いため中の豆だけ取り出します。
野生の豆のコース料理ができました。
左上 はし置きに盛り付けた茹でスズメノエンドウ
ミニミニ枝豆のようでとてもかわいい。味は小さすぎてよく分からない。
右上 カラスノエンドウとミニトマトのおひたし
さわやかなおいしさ。
左下 カラスノエンドウとポテトのスープ
ちゃんと豆の味。小さいグリーンピースはやわらかくて口あたりが良いです。
右下 カラスノエンドウと小エビのパスタ
ニンニクと小エビとオリーブオイルでだいたいおいしい。カラスノエンドウの存在感はうすいけれど普通においしい。
豆の味は栽培種にまったく負けていません。小さくてかわいい見た目も気持ちが盛り上がります。が、可食部が少なく下準備には手間がかかります。カラスノエンドウグリーンピースはきっともう食卓にあがらない…
散歩のついでに小さい柔らかいさやを少し摘んで、さっと茹でておひたしやスープに添えて春の味覚を楽しむのがおすすめです。
カラスノエンドウモチーフのイヤーカフ試作品。葉は真鍮、花はシルバー。
色々なものに引っかかりそうなデザイン。
少し大ぶりのブローチか髪かざりを作りたい。
そして来年にはカラスノエンドウの花を使った何かこうかわいいお菓子を作ってお茶会などしてみたい。
sazare.shopselect.net